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お役立ちコラム

もしもの備え 自分の身は自分で守ろう!<うちなー墓事情> -4-

うちなー墓事情

『継承に時代の流れ 供養の形も多様に』

 沖縄のお墓は、形だけでなく風習も独特。地域や家庭ごとに習わしがあって難しいイメージがある。しかし、核家族化や少子化が進む現代において、お墓への考え方やスタイルも変化してきているようだ。(財)沖縄県メモリアル整備協会事務局長の新垣裕之さんに、昨今の墓事情やお墓選びのポイントについて聞いた。

近年、注目が集まっている「管理型墓地」(財団法人沖縄県メモリアル整備協会)。血縁に関係なく合同で埋葬し管理供養する合祀墓など、墓や供養のあり方も変わりつつある
近年、注目が集まっている「管理型墓地」(財団法人沖縄県メモリアル整備協会)。血縁に関係なく合同で埋葬し管理供養する合祀墓など、墓や供養のあり方も変わりつつある

行政の許可が必要

 祖先供養を大切にする沖縄では、墓にまつわる行事も多い。亀甲墓など、形態もさることながら、一族で管理継承する門中墓や、主に長男に受け継がれる家族墓など、墓地を個人で所有し、管理するという他府県には見られない特徴がある。しかし、少子化や核家族化、未婚や離婚も増えていることから、これまでの慣習で墓を継承していくことが困難になってきている。
 また、お墓を造る場合は行政の許可が必要であり、個人墓は原則認められていない。しかし、地域特性に配慮し県が特例として個人墓地を認めてきたため、法が周知されず、今でも無許可のお墓が造られているのが現状だ。それらは撤去や取り壊しになる可能性があるほか、無縁仏や無縁墓の原因、都市整備の障害になるなど、問題を引き起こしている場合も少なくない。
 (財)沖縄県メモリアル整備協会でも、「後継者がいない」「離婚して実家のお墓には入れないと言われた」と、お墓を造りたくても造れないという相談や、離島や山奥にあるお墓を移転したいとの相談が増えているという。新垣さんは、「お墓の悩みを抱えている人は多く、子どもに負担をかけたくないと、生前に相談するケースも増えている。最近はさまざまな供養の形があります。解決の糸口はきっと見つかるはず。信頼できる業者に相談してほしい」と呼びかける。

管理型墓地に関心

 お墓造りを考える人の間で、注目を集めているのが「管理型公園墓地」。これまでの墓のイメージとは違い、明るく、きれいで開放的な雰囲気が特徴。掃除や草刈りなどの手間がいらず、駐車場やトイレなど施設が充実していることも人気のよう。
 同協会が運営・管理をする「中城メモリアルパーク」も、中城湾を一望する風光明媚(めいび)な場所にある。園内には家族墓や個人墓のほか、後継者がなくても霊園が永代にわたり供養法要する合祀(ごうし)墓などがあり、希望する人が増えているという。
 同霊園に実家の墓があるという女性は、「2人兄妹の兄が亡くなり、お墓も位牌(いはい)も跡を継ぐ人がいない。ここは、最後の納骨から13年経過したら合祀墓へ移す制度があるとを知り、親も元気なうちに皆で納得して契約した。バリアフリーなので、年老いた父を連れてくることもできる」と安心した表情を見せる。
 墓や供養のあり方が大きく変わりつつある今、自分らしく、周りも安心できるようなお墓づくりを考える人が増えている。人生の締めくくり方をしっかり考えておきたい。


(財)沖縄県メモリアル整備協会の「おきなわ霊廟」
(財)沖縄県メモリアル整備協会の「おきなわ霊廟」

管理型墓地とは

 一般的に管理型公園墓地では、管理団体が環境を整備してくれるので、いつでも気持ち良く利用することができる上、便利なサービスも多い。(財)沖縄県メモリアル整備協会が経営する中城村、沖縄市、うるま市、南城市の管理型公園墓地では、墓以外にも墓を造るまでの間、遺骨を預かる施設や、トートーメーの継承に悩む人のため位牌を埋葬供養する供養塔、血縁に関係なく合同で埋葬し、管理供養する合祀墓なども。園内はバリアフリーで、車イスの貸し出しも行っている。


墓選びで大切なこと7カ条

1.業者選び
 信用・信頼できる業者であるか、しっかりと見極めよう。「墓地の許可が取れる」といいながら、結局、許可が取れず、墓地代を返してもらえなかったといった事例もあるので注意。
2.墓地の求め方
 墓の建設には行政の許可が必要。個人墓地の場合、周辺地主の同意書を集め、役場、保健所、県と段階を経て手続きをする。許可を得ないと、撤去や取り壊しになる場合もある。
3.墓の材質
 コンクリート工法が主流だったが、近年は耐久性のある御影石が人気。
4.予算の立て方や支払い方法
 個人で建てるより管理型墓地の方が値段も安く、金利の安い融資を受けることもできる。負担になり過ぎないよう、よく検討しよう。
5.墓を建てる時期
 向きや年を気にする人も多いが、明確な根拠がない場合も。自分のタイミングで考えよう。中国では、生前墓は縁起が良いとされる。墓の心配を早めに解消するのもよいだろう。
6.アフターサービス
 特に霊園で墓地を求める場合、世代を超えての付き合いになる。信頼できる業者か、どんなサービスがあるか、十分に確認しよう。
7.情報収集
 うわべの情報だけに惑わされず、きちんと自分の目で確認を。


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お伺いした人
(財)沖縄県メモリアル整備協会事務局長 新垣裕之さん

◆同協会では、離島にある墓の移転、門中墓からの独立、墓の跡取り、遺骨、位牌の対応など、墓の相談に応じるほか、年忌・法要・式典などの手伝いもしてくれる。詳細はホームページでもチェックできる。
http://www.oki-memorial.org
問い合わせ:(財)沖縄県メモリアル整備協会 電話:0120-202-869(9時~17時)


※写真をクリックすると拡大して見ることができます。
取材/赤嶺 初美(ライター)
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざにて連載<第1257号 2011年7月28日に掲載しました>

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