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柿本洋の「OKINAWA中古住宅ガイド」 <2>

家の寿命が22年ってホント?

RC住宅の劣化の一つ、コンクリートのひび割れ。ひびの幅によって劣化の具合が異なるため、専用の物差しで測って調べる
RC住宅の劣化の一つ、コンクリートのひび割れ。ひびの幅によって劣化の具合が異なるため、専用の物差しで測って調べる

 前回は、沖縄ならではの住宅事情に触れました。今回はさらに少し掘り下げて沖縄の中古住宅事情について書きたいと思います。
 沖縄にある住宅の約9割はRC(鉄筋コンクリート)住宅です。建物の寿命と直接は関係がありませんが、税務上でいう法定耐用年数はRC住宅で47年(木造は22年)と定められています。理論上は、100年は持つとも言われています。
 普通に考えればRC住宅が多い沖縄は、木造が多い全国と比べると、住宅は丈夫で長持ちするはずです。
 しかし、沖縄の住宅の耐用年数を見ると、平均築後年数は22.6年で、全国平均の27年と比べるとかなり短いのです=2008年住宅・土地統計調査特別集計を参照。この数字、驚きませんか?
 道路拡張や土地区画整理による立ち退きで建て替える場合もあると思いますが、一番の要因は住宅のメンテナンス文化が定着していないことが大きいでしょう。

 沖縄には多くのアメリカ軍基地があり、フェンスの向こう側には築50年以上にもなる軍人・軍属向けの“外人住宅”を多く見かけますが、メンテナンスがされていて、建物の状態が良いことが分かります。それは、決められた修繕計画を元に定期的に適切なメンテナンスが行われているからなのです。
 仕事柄、中古住宅を見る機会が多いのですが、築後20年を超えても一度も防水や外壁塗装がされていない物件がとても多いです。
 定期的にメンテナンスをしないと、塗装表面の劣化やひび割れから水分が入り込み、コンクリートの中性化や内部の鉄筋の腐食を招き、コンクリートのひび割れやはがれを引き起こします。RC住宅の場合は一度劣化が進んでしまうと、構造を後で補強することが簡単ではありません。

 国土交通省は現在、中古住宅市場の活性化に向けた会議「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル」を開いています。不動産事業者や金融機関、住宅金融支援機構などの関係者が参加しています。メンテナンスの状況を住宅の評価に加味しようという議論が続いています。
 沖縄で住宅を新築する人、すでにした人は、資産評価を下げないためにも、ぜひメンテナンスの計画を立てて実行することをお勧めします。一方、中古住宅を買う人は、メンテナンス費用を考えて資金計画を立ててくださいね。

次回は、中古住宅を買う際のチェックポイントについて触れます。


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この記事のライター

柿本 洋

佐平建設取締役常務

柿本 洋

1979年、広島県生まれ。㈱佐平建設取締役常務、㈲日建開発取締役。「身の丈に合う、こだわりのマイホームを」と考える人向けに、中古住宅の物件情報とリフォーム案をセットにして発信する不動産サイト「きたな美(ちゅ)らん」をオープン。建物の状態を診る「1級建物アドバイザー」の資格を持つ。3児のパパ。

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