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建築家と探す『地域の魅力』<瀬長島(豊見城市瀬長)>

野球場や公園など行楽スポットも

『那覇近郊で海を身近に』

写真1/島の入り口にある瀬長漁港。左奥には、那覇空港への進入誘導灯が見える
写真1/島の入り口にある瀬長漁港。左奥には、那覇空港への進入誘導灯が見える

瀬長島(豊見城市瀬長)

 「那覇近郊でありながら、海に身近に触れ合えるスポット」と、筆者の西里幸二さん(一級建築士事務所 西設計・代表)が勧めるのが、豊見城市瀬長の瀬長島。ビーチをはじめ、野球場やウオーキング、美しい夕日を眺めたりと、さまざまに楽しめる同島を案内してもらった。

文・写真/西里 幸二
(社)日本建築家協会沖縄支部会員

 瀬長島は豊見城村の世たて主である南海大神(アマミキヨの子)の住地とされ、豊見城の発祥の地と言われている。
 国の重要無形文化財にも指定され、およそ300年前につくられた組踊の一つ「手水の縁」のストーリーの冒頭にも、瀬長島が出てくる。作者の平識屋朝敏が瀬長島を「恋を語る理想郷」として歌を詠んだとした碑文もあるなど、昔は白砂ビーチをはじめとした美しい島、夜はモーアシビの場所だったと聞く。
 戦後、島は米軍に接収され、弾薬庫として島全体が使われていたが、1977(昭和52)年に返還された。その後、島の一部が整備され、那覇の夜景をはじめ、裏側に回れば慶良間沖に沈む夕日が美しい、市民の憩いの場になっている(写真1)。また若者たちの人気スポットとなっていることを踏まえると、瀬長島は今も昔も恋の島といえそうだ。
 近年は、海中道路が整備され、国道331号に接続したことで、より容易に多くの利用者が車、あるいは散策しながら島へ渡っていく(写真2)
 島の入り口には那覇空港への航空機の進入誘導灯があり、航空機の大きな機体が離・発着する瞬間を間近に見ることができ、車をとめて親子で見入ったり、カメラを構える姿が見られる。国内でも屈指のスポットして人気が高い。
 夏場になると、ビーチでは多くの家族連れや友達同士のグループが、夜遅くまでバーべキューを楽しむ。また海辺は遠浅になっていて海水浴に適しているため、多くの子どもたちでにぎわい、沖では、季節問わずウインドサーフィンに興ずる若者たちも多く見られる(写真3)
 島に入って最初に現れる施設が、スポーツコミュニティ広場の大きな野球場だ。グラウンドが4面あり、4つの試合を同時に観戦することができる。日々の練習はもちろん、野球大会やソフトボール大会などが行われ、毎週末・祝祭日は活気にあふれている。なお、野球場の周りは公園として整備されていて、ウオーキングやグラウンドゴルフなどを楽しむ多くの家族連れでにぎわう(写真4)
 島は1.5キロ程度で一周できる。裏側に回れば糸満市街の夜景が美しく、夕方には慶良間沖に沈む夕日が美しく見えるスポットとして人気がある(写真5)
 瀬長島では現在、温泉施設を建設中である。島全体では樹木も少なく、憩いのある公園としての体裁が整っているとは言いがたいが、那覇近郊でありながらそのロケーションは素晴らしく、海だけでなく、遊びの要素を備えた素晴らしい魅力的な場所だといえる。
 建設中の温泉施設を起爆剤に、市民の憩い場、魅力的な空間としてさらに整備されていくことを、期待したいと思う。

写真2/国道331号と瀬長島をつなぐ海中道路
写真2/国道331号と瀬長島をつなぐ海中道路
写真3/ビーチ。海水浴を楽しむ家族連れでにぎわう(上写真) 写真4/野球場の外周。ウオーキングや、グラウンドゴルフなどが楽しめる(下写真)
写真3/ビーチ。海水浴を楽しむ家族連れでにぎわう(上写真)
写真4/野球場の外周。ウオーキングや、グラウンドゴルフなどが楽しめる(下写真)
写真5/夕暮れの様子。慶良間沖に沈む美しい夕日を眺めに多くの人が訪れる
写真5/夕暮れの様子。慶良間沖に沈む美しい夕日を眺めに多くの人が訪れる

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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1384号2012年6月22日紙面から再掲載」

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