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第1回沖縄建築賞 審査講評「奨励賞・住宅 奨励賞・一般」

第1回沖縄建築賞 審査講評

奨励賞・住宅
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「風を生み、空に近づく家」

沖縄県浦添市 前田慎(45)

塔屋で風を呼び込む

・ペントハウス(塔屋)を蓄熱空間にし、そこで得られる空気の流れで風を呼び込む。沖縄の気候風土にはこのようなディテールが特に配慮されることが大事ではないかと考える。

・小規模な住宅の設計で、書類審査では平面計画や空間の組み合わせに多くの推敲(すいこう)の跡が感じられた。しかし現地審査では、取り分け大きなガラス窓や大きく伸びた玄関庇(ひさし)、前面道路のファサードが周辺に対して閉鎖的に感じられ、マイナス要因となった。

・リビング・ダイニングを2階に配し、窓を全面開口として眺望が最大限楽しめる計画。外部の雨端(アマハジ)が実際にどのように使われるか興味がある。

・住宅の中央に配された階段をオープンにすれば、より奥行きのある空間が生まれたのではないか。

・玄関を入るといきなり子ども部屋があり、しかもリビングダイニングが2階にあるというのも意表を突かれた。

撮影:高野生優


奨励賞・住宅
第1回沖縄建築賞奨励賞・住宅

「森をクサティにしたセカンドハウス」

沖縄県石垣市 門口安則(52)

目線を大切にした床高

・リビングの背後に作られた壁が,デッキや坪庭、アプローチ空間の魅力を生み出すことに成功している。海側に向かって天井を上げる片勾配とし開放感を生み出しているが、門型を支えるための柱は省けなかったかとやや悔やまれる。

・セカンドハウスという特別な用途で、平面計画やディテール、そして森側の大胆な横長窓は成功しているといえる。

・目線を大事にした床レベル、仕上げ材にも安価な材料で和の空間を表現した点を評価したい。

・森への窓をあれだけ準備されると、人は森を想わずにはいられない。生き物との交流が、おのずと始まりそうでワクワクする。


奨励賞・一般
第1回沖縄建築賞奨励賞・一般

「那覇市民共同墓」

沖縄県那覇市 伊良波朝義(48)

周囲の緑と調和 意識

・既存の緑地を守りながら高さを抑え屋上を緑化するなどして、将来この施設を周囲の緑に溶け込ませようとするランドスケープの提案も評価できる。

・個々の建築における部分的な収まりには異論の余地もうかがえるが、計画の全体性という点において見るべきものがある。

・一見して伝統的な亀甲墓を想起する。デザインは、沖縄の死生観をも継承しているように思う。ヒンプンガジュマルで新たな軸線を加えて既存の構造物及び緑地との相互関係を引き締め、さらに物語性を広げたのも良い。

・共同墓正面のモニュメンタルな柱の柱頭に、デザイン的処理への配慮が少し欲しかったと思う。


「正賞・住宅建築部門/正賞・一般建築部門」

「タイムス住宅新聞社賞・一般/審査委員特別賞・一般」


タイムスギャラリーで応募47作品を公開

 「第1回沖縄建築賞」の入賞7点を含む、全47点の応募作品が、2015年6月8日(月)から14日(日)の7日間、那覇市久茂地のタイムスギャラリーで公開される。入場無料。


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1535号2015年6月5日紙面から掲載」

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