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沖縄の建築家が考える住まい・デザインの発想【デザインのもと<2>】

気根が支柱根となり横に広がるガジュマル
気根が支柱根となり横に広がるガジュマル

構造とデザインの関係

自然界から眺めてみる

構造は、あらゆる場所に存在します。例えば、私たちの体です。骨や筋肉がそれに該当します。骨がなければ人間は重力によってペシャンコになり、筋肉がないと体を動かすことができません。

植物の世界にも構造が存在します。身近では、ガジュマルの例が興味深いです。

ガジュマルの根は地上部分にもあります。ヒゲのようなやつですね。これを気根と呼びます。気根は呼吸や空気中の水分を補給しています。気根が成長しどんどん垂れていくと、やがて地面に届きます。そして徐々に太くなり茎を支えるようになります。このおかげでガジュマルは、重力に負けず横に広がって伸びていくことができます。面白い仕組みですね。

ちなみに、この太くなった気根は支柱根と呼びます。まさに支える仕組み=構造ですね。

身近なモノ(人工物の構造)

それでは、モノについてはどうでしょうか?

例えば机。机には足や天板があります。テーブルは、何かしらの部材を使って天板を支える工夫をします。ペンキを塗っても状況は変わりません。自立するためには、支えるための骨組みを考えなければなりません。

椅子も、さまざまな骨組みで人の体重を支えています。その骨組みは最低限、安全に体重を支えることができればよいのです。

この「安全に支える」という目的を達成できれば、骨組み(支え方)のデザインは、自由です。雑誌等で見かけるオシャレな椅子も、支え方を工夫して骨組みをデザインとして、そのまま表現しています。

建築も同様です。規模が大きくなっただけです。ですからテーブルや椅子のように、建物もさまざまな骨組みのデザインがあっても不思議ではないですね。

つまり、構造は骨格

地球上でモノとして自立するためには、地球の重力に対して何らかの対策を講じなければなりません。それが支える仕組みである骨格であり、構造です。

机や椅子、建物も含めて、等しく存在する重力を考慮し、骨組み(構造)がデザインされているのです。

執筆/末松信吾(sngDesign/建築家)

執筆/末松信吾(sngDesign/建築家)
すえまつ・しんご/一級建築士。東京で構造家の今川憲英氏、池田昌弘氏のもとで修行した後、県内建築士事務所を経て、2001年、エス・エヌ・ジーデザイン設立

▼HP
sngDesign(エス・エヌ・ジーデザイン)
http://sng-design.com/

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<10>強さと経済性とデザイン
<9>使い方で変わる木材の強さ
<8>基礎を知る<後編>
<7>基礎を知る<前編>
<6>疑問を解決してみる
<5>素材の特徴生かす
<4>形に秘められた能力
<3>骨格を美しく
<2>構造とデザインの関係
<1>構造って何?


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1532号2015年5月15日紙面から再掲載」

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