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沖縄の建築家が考える住まい・デザインの発想【デザインのもと<7>】

デザインのもと
「基礎」を知る・前編

 今回は、建物における基礎と呼ばれる部分について、2回に分けてお話したいと思います。
 建物は固い地面に載せることで、日常生活で安全に利用できます。もし、建物が重過ぎて地面が耐えきれなく、次の日傾いていたりしたら大変です。
 建物が傾くと、ドアが開けづらくなるなど生活に支障が出てきます。「建物自体が頑丈であれば良い」という訳ではないことが想像できるのではないでしょうか? 建物を支える地盤を知ることも、とても重要なポイントとなります。その支える地面と建物が接触する部分で、力のやり取りを行うのが「基礎」です。

まずは地盤について

 何十トン、何百トンとなる建物を直接支えるには、それなりの地面でなければなりません。田んぼのような地面では沈んでしまいます。
 建物計画時にはその地面を調査します。その結果で地表近くの地層でも支えることが可能なのかを判断します。難しいと判断されても大丈夫。まだまだ下の地層には、建物を支えることができる地盤が眠っています。その地盤が出てくるまで調査を行います。
それが深ければ深いほど建設費に影響が出てくるので、なるべく地表面に近いことを願いながら調査を行います。宝探しのような気分にもなります。

基礎の仕組み

 地面と建物とは一体どのような方法でやり取りを行っているのでしょうか。この原理を知っていると基礎のことが理解できます。とても簡単です。
 それはズバリ、「接地面」です。例えば柔らかい赤土の上をハイヒールで歩くのとスニーカーで歩くのでは明らかに異なります。ハイヒールのように尖った部分で土に接すると、グサグサ刺しながら歩くことになります。かかとの尖った部分に体重が載らないように、無意識につま先立ちになるのではないでしょうか?
 ところがスニーカーのように平たく、土と接する部分が大きくなると、歩きやすくなります。同様に建物も接地面の大きさで、建ちやすさが決まります。
 つまり、人で言えば履き物にあたる部分が、基礎と呼ばれる部分だということです。(続く)

接地面積:ハイヒールは小さく、スニーカーは大きい
接地面積:ハイヒールは小さく、スニーカーは大きい

執筆/末松信吾(sngDesign/建築家)

執筆/末松信吾(sngDesign/建築家)
すえまつ・しんご/一級建築士。東京で構造家の今川憲英氏、池田昌弘氏のもとで修行した後、県内建築士事務所を経て、2001年、エス・エヌ・ジーデザイン設立

▼HP
sngDesign(エス・エヌ・ジーデザイン)
http://sng-design.com/

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<10>強さと経済性とデザイン
<9>使い方で変わる木材の強さ
<8>基礎を知る<後編>
<7>基礎を知る<前編>
<6>疑問を解決してみる
<5>素材の特徴生かす
<4>形に秘められた能力
<3>骨格を美しく
<2>構造とデザインの関係
<1>構造って何?


<デザインのもと>
沖縄タイムスの副読紙/毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1559号2015年11月20日紙面から再掲載」

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