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沖縄の建築家が考える住まい・デザインの発想【デザインのもと<8>】

デザインのもと
「基礎」を知る・後編

 前回(「基礎」を知る・前編)は、基礎の仕組みについてお話しました。今回は、建物の具体的な基礎部分の手法を紹介したいと思います。まず基礎を支えてくれる地層が、どれくらいの深さに在るのかで手法が大別されます。それぞれ「直接基礎」と「杭基礎」と呼ばれています。

基礎の主な種類

直接基礎

 建物と地層が直に接することで自立させる手法が「直接基礎」です。前回説明したように、地面に接する面積で荷重の伝わり方が異なります。ハイヒールのかかとのような「独立基礎」、スニーカーのようにベタッと建物底面全体で接する「ベタ基礎」、その中間的なのが「布基礎」です。
 布基礎は、スノーボードのような感じです。2本の足から下りてくる体重をボードで接地面積を広げ、雪に沈まないようになっています。直接基礎は低層の建物に多いですが、1階建てでも採用が厳しい場合もあるので注意が必要です。

杭基礎

 支持層が深くて、直接人の手で基礎を作ると大変な場合に「杭基礎」が使われます。一般的には直径30センチから、大きいものでは1メートル以上の穴を何メートルか先にある支持層まで掘り、そこに強固な棒を設置します。この棒を杭と呼びます。
 杭の上に載せて建物が沈まないようにします。ちょうど、足の長い竹馬で田んぼを歩いて動けなくなった状態と似ているのではないでしょうか?

地盤補強

 最後に地盤補強です。こちらは支持層が「もう少しで届くんだけどなぁ」という場合の深さの時に検討されます。支持層と建物との間の土を改良して、土の強度を高め、建物を支持する方法です。
 建物側は直接基礎の形式で地盤補強された部分と接し、補強された土、直下の支持層へ荷重を伝えます。建物と支持層の間に堅いモノを挟むようなイメージです。
 実際、基礎は多くの手法があります。これらは基本的な概念は同じですが、コストや工期等への影響も出てきます。建物を計画する際、とても重要なポイントとなります。


執筆/末松信吾(sngDesign/建築家)

執筆/末松信吾(sngDesign/建築家)
すえまつ・しんご/一級建築士。東京で構造家の今川憲英氏、池田昌弘氏のもとで修行した後、県内建築士事務所を経て、2001年、エス・エヌ・ジーデザイン設立

▼HP
sngDesign(エス・エヌ・ジーデザイン)
http://sng-design.com/

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<10>強さと経済性とデザイン
<9>使い方で変わる木材の強さ
<8>基礎を知る<後編>
<7>基礎を知る<前編>
<6>疑問を解決してみる
<5>素材の特徴生かす
<4>形に秘められた能力
<3>骨格を美しく
<2>構造とデザインの関係
<1>構造って何?


<デザインのもと>
沖縄タイムスの副読紙/毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1563号2015年12月18日紙面から再掲載」

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