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東南植物楽園のガイドマスターが沖縄の花木を巡る【沖縄の花木めぐり<10>】

沖縄の花木めぐり
シダ

身近に古代からの生き残り

 1月11日は鏡開き。鏡餅の飾りで欠かせない植物がウラジロ(シダ科)だ。東南植物楽園のガイドマスター、飯村俊宏さんは「ウラジロには末永く繁栄するようにとの意味が込められています。ちなみに沖縄は日本有数のシダが多い島なんです」と話している。

美しい日陰をもたらすヒカゲヘゴ
美しい日陰をもたらすヒカゲヘゴ

沖縄に220種以上

 沖縄は日本有数のシダ天国と言われ、この小さな島の中に220種類以上のシダ植物を見ることができます。近くの山を見渡せば、「ホウビカンジュ」や「タマシダ」など天ぷらとしても食せるシダの宝庫です。さらに、「日本三大シダ」とされる「ヒカゲヘゴ」「マルハチ」「リュウビンタイ」のうち、ヒカゲヘゴとリュウビンタイを見ることができるのも、沖縄なんです。 ヒカゲヘゴが属する「ヘゴ」の仲間は、1億年前に出現したと言われています。ヒカゲヘゴの林を見ると、ジュラシックパークにいるような気分になるのもうなずけます。現在は、シダの仲間と言えば森や林の中でひっそりと生えている小さな植物のイメージがありますが、3億年ほど前は大型のシダ類が栄えており、ヒカゲヘゴはその生き残りともいえる存在でしょう。
 シダの仲間は強い日光を好まず日陰を好むのに対し、実はヒカゲヘゴは強い日光が大好き。高いもので10メートルにも成長し、空高く太陽の光を求めるのです。ヒカゲヘゴのヒカゲの名は、私たちに優しい日陰を提供してくれるという意味で付けられたと言われます。

貴重さ知り大切に守る

 ヒカゲヘゴを下から見上げると、クモの巣を張り巡らしたようなきれいな葉が印象的です。ヒカゲヘゴの英名「Flying spider-monkey tree fem」のspider-monkeyとは、クモ猿という意味で、新芽の様子がまさにクモ猿の尻尾のように見えるのです。
 ヒカゲヘゴもワラビやゼンマイと同じシダの仲間なので、猿の尻尾のような新芽の硬い毛を取り除き、アク抜きをすれば天ぷらやおひたしとしても食すことができます。
 ヘゴの仲間は、昔からランやツル性観葉植物の支柱など、材として愛用されてきました。その結果、乱獲され世界各地で数が減少しており、ワシントン条約で輸出入が規制される品目に指定されています。沖縄も昔に比べると、その数は明らかに減少傾向にあるとされています。
 沖縄でみられるもう一つの日本三大シダであるリュウビンタイは、その多くが「ナンヨウリュウビンタイ」と思われます。リュウビンタイとナンヨウリュウビンタイの大きな違いは葉の大きさで、リュウビンタイは1〜3メートルほどで、ナンヨウリュウビンタイは2~5メートルを超えるものもあると言われます。
 リュウビンタイの仲間は、3億年前の古生代石炭紀に繁栄したと考えられています。私たちが生まれるはるか昔から、地球上に存在していたヘゴやリュウビンタイ。私たちの手で大切に守っていく必要がある身近な植物の一つなのです。

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日本三大シダの二つが沖縄で見ることができる

日光が好きで空高く伸びるヒカゲヘゴ/写真左 猿の尻尾のような形をしたヒカゲヘゴの新芽/写真右
日光が好きで空高く伸びるヒカゲヘゴ/写真左
猿の尻尾のような形をしたヒカゲヘゴの新芽/写真右

日本三大シダの一つ、「リュウビンタイ」
日本三大シダの一つ、「リュウビンタイ」

天ぷらにして食べることもできる「タマシダ」
天ぷらにして食べることもできる「タマシダ」

群生する「ホシダ」
群生する「ホシダ」

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東南植物楽園のガイドマスター:飯村俊宏氏
東南植物楽園のガイドマスター:飯村俊宏氏

執筆
飯村俊宏(東南植物楽園ガイドマスター)

東南植物楽園
電話:098-939-2555
http://www.southeast-botanical.jp/


<沖縄の花木めぐり>
沖縄タイムスの副読紙/毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1566号2016年1月8日紙面から再掲載」

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