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東南植物楽園のガイドマスターが沖縄の花木を巡る【沖縄の花木めぐり<13>】

沖縄の花木めぐり
イペー

多彩な色 ブラジル由来

最終回は、沖縄の春を彩る「イペー」。飯村さんは「黄色の花もピンク色の花も、どれもイペー」と説明します。イペーはブラジル移民が沖縄に持ち込んだといわれる「ノウゼンカズラ科タベブイア属」の樹木です。

紫系のイペー。県内では確認できるだけで4種類以上の紫系のイペーが存在するが和名、別名は付いていない/写真
紫系のイペー。県内では確認できるだけで4種類以上の紫系のイペーが存在するが和名、別名は付いていない/写真

すべてが「イペー」

沖縄で卒業、入学入社シーズンの花と言えばイペーですね。
よく「黄色の花がイペーなのか、ピンクの花がイペーなのか?」といった質問をされるのですが正解は「すべてイペー」です。
「ノウゼンカズラ科タベブイア属」に属する樹木は南米アメリカに100種類以上も存在し、ブラジルではこのタベブイア属の樹木の花を一般的にイペーと呼ぶのです。

昔、ブラジル移民が祖国の花であるさまざまなタベブイア属の苗を沖縄に持ち込み、植栽して祖国への思いをはせたとの話を聞いたことがあります。沖縄の人々は今まで見たことのない花を見てブラジル移民に「なんて名前ですか?」と聞いたに違いありません。

その花は黄色もピンクも紫もあったと思われますが、ブラジル移民は祖国で一般的に呼ばれている「イペー」の名前を教えたのだと思います。

例えば日本人が外国人に「この花の名前を教えてください」と聞かれ、ソメイヨシノ、カンヒザクラ、オオシマザクラといった詳しい品種ではなく単純に「サクラ」と教えるようにイペーという名前だけが広まっていき、いつしか「いったい何色が本当のイペーなの?」との疑問が生まれたというわけです。

健康茶としても

長い月日がたち、学名がタベブイア・クリソトリチャという黄色のイペーは「コガネノウゼン」と呼ばれるようになり、学名がタベブイア・ロセアというピンクのイペーには「ピンクテコマ」や「キダチベニノウゼン」とさまざまな別名がつけられるようになりました。

別名や和名が付いたタベブイア属の花はいいのですがタベブイア・アベラネダエ、タベブイア・ヘプタフィラ、タベブイア・インペティジノーサといったいわゆる紫系のタベブイア属の花にはいまだに別名や和名が付けられることなく「イペー」とひとくくりで呼ばれ続けているのです。

日本でもタベブイア・フェテロフィラのように学名がそのまま種の名前として使われることもあり区別は非常に難しくなっています。

なので、黄色は「コガネノウゼン」、紫系は「イペー」と呼ぶことがシンプルで良いのではと私は考えています。

ちなみにピンク、紫系のタベブイア・アベラネダエの木の皮には「パウダルコ」「タヒボ」と呼ばれる成分が含まれています。このタヒボ茶の効果効能は非常に多く中でも抗がん作用のある健康茶としても有名です。

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黄=コガネノウゼン 桃=ピンクテコマ 別名も

黄色のイペー。別名「コガネノウゼン」/写真
黄色のイペー。別名「コガネノウゼン」/写真
白の中に淡いピンク色がのぞく「タベブイア・フェテロフィラ」。独特の色味で見る人を魅了する/写真
白の中に淡いピンク色がのぞく「タベブイア・フェテロフィラ」。独特の色味で見る人を魅了する/写真

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東南植物楽園のガイドマスター:飯村俊宏氏
東南植物楽園のガイドマスター:飯村俊宏氏

執筆
飯村俊宏(東南植物楽園ガイドマスター)

東南植物楽園
電話:098-939-2555
http://www.southeast-botanical.jp/


<沖縄の花木めぐり>
沖縄タイムスの副読紙/毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1579号2016年5月13日紙面から掲載」
この連載は今回で終了

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