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感謝がつなぐ愛情のバトン【いえを楽しむ絵本のトビラ】

いえを楽しむ絵本のトビラ<14>
文/仲宗根敦子(子育て絵本アドバイザー)

感謝がつなぐ愛情のバトン
ご先祖さまからいただいた大切なもの…「いのち」

誰が欠けても存在しない

4月から5月の初旬にかけて行われた沖縄の年中行事の一つ、シーミー(清明祭)。ご先祖さまを大切にする沖縄が誇る、素晴らしい習慣だと思います。

まずご紹介する絵本は、「ヌチヌグスージ いのちのまつり」。沖縄に初めて来たコウちゃん。面白い形をした大きな石のお家の前で、大勢の人がごちそうを広げて楽しそうにおしゃべりしたり、踊っている姿に目を丸くします。島のおばぁにたずねると、「私たちに命をくれた大事なご先祖さまのお墓参りさぁ~」と答えます。島では春になると親戚中が集まって、ご先祖さまに「ありがとう」を伝えるのです。

びっくりしているコウちゃんに、今度はおばぁがたずねました。「坊やに命をくれた人はだれね~?」。「お父さんとお母さん!」とコウちゃん。「そうだね。命をくれた人をご先祖さまって言うんだよ」。命をくれた人をどんどん数えていくと…、「もう、数えられないよ~」。初めて自分の命はすごいと気付きます。

おばぁはさらに言いました。「坊やもやがて結婚して、子どもが生まれるさぁ~ね。またその子が大きくなって結婚して、子どもが生まれるんだよ」。命は目に見えないけれど、ずっとつながっていることを伝えてくれる絵本です。自分の命はご先祖さまが誰一人欠けてもなかったんだと思うと、ありがたいことだとまたしみじみ思えます。

「ありがとう」と「あたりまえ」

自分に一番近いご先祖さま。それはやはりお母さんですよね。次にご紹介するのは「ラヴ・ユー・フォーエバー」。母親としての一生を描いた絵本です。

生まれてきた赤ちゃんを大切に育てるお母さん。やがてイヤイヤ期、反抗期、思春期がやってきます。お母さんは葛藤しながらも、夜ぐっすり眠った息子を抱きしめながら、「アイ・ラヴ・ユー いつまでも アイ・ラヴ・ユー どんなときも わたしがいきているかぎり あなたはずっとわたしのあかちゃん」と毎日語りかけます。やがて成人した息子もまた、わが子が生まれた時に同じように語りかけます。愛情を持って育ててもらったからこそ、愛情のバトンが続いていくのでしょう。

熊本を中心とした震災が起こり、現実を目の当たりにするたびに、日常のありがたさに気付かされ、命の大切さも改めて気付くことができました。「ありがとう」の反対語は「あたりまえ」だそうです。「あたりまえ」の日常は、つい感謝を忘れてしまいがちですが、「あたりまえ」ほどありがたいことはないのかもしれません。いま一度大切な人に「ありがとう」を素直に伝えたいと思います。

草場一壽/作、平安座資尚/絵 今心工房、1000円+税
草場一壽/作、平安座資尚/絵 今心工房、1000円+税
ロバート・マンチ/作、乃木りか/訳、梅田俊作/絵 岩崎書店、1143円+税
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子育て絵本アドバイザーの仲宗根敦子

執筆者
仲宗根敦子(なかそね・あつこ)
一般社団法人日本子育て協会子育て絵本アドバイザー®、エンパシーライティング・コーチ

▼BLOG
 http://ameblo.jp/kako3kako3kako3/
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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「第1584号2016年5月13日紙面から掲載」

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