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普天間イオリの「オキナワ女子LIFE」

「女子」をキーワードに、ライターでコラムニストの普天間イオリさんが、ファッションやグルメ、カルチャーなど、沖縄のさまざまな魅力を伝えます。

ラン・ザ・ワールド
沖縄を支配する女たち

 バーのカウンターでひとりシングルモルトを飲んでいると、店の有線がビヨンセの「Crazy In Love」を流しはじめ、思わず「懐かしい!」と大きすぎる独り言。

 わたし自身、四姉妹の長女で、「女は強くあるべき」という考え方のもとで育ってきたせいか、女性の権利拡大を歌詞にのっけてパワフルに歌い上げるディーヴァ・ビヨンセの歌は大好き。

 とくに、メジャー・レイザーの「ポン・デ・フロア」をサンプリングした「ラン・ザ・ワールド (ガールス)」は、「この世界を支配しているのは女性」とはっきり、きっぱり言い切っており、聴いていると胸がすっとする。

そう、女は強いのだ。

子どもも産むし、子育てしながら働くことだってできる。

 那覇の市場を歩いていると、顔中に愛らしいしわを刻み込んだおばちゃんたちが、ひっきりなしにおしゃべりしながら肉や菓子を売っている。
同世代の友人の中には4人の子どもを抱えて働くシングルマザーもいる。
沖縄にはパワフルな女が大勢いて、産業だってカルチャーだって彼女たちなしには回らないのだ。

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 そんな持論を証明するため、そして頑張っている女性たちにエールを送るため、去年からはじめたのが「ボーイズアイドルの育成」。
 現在、沖縄県内唯一の男子アイドルグループ「KRAZY BOYZ(クレイジーボーイズ)」を作り、レッスンからマネジメントまですべてをプロデュースしている。
 沖縄にはローカルアイドルが何組もいるが、すべて女子で男の子のアイドルがいないという状況に、「隙間産業こそビジネスチャンス!」と考えたというよりも、むしろ「わたしもイケメンにドキドキキャッキャしたい!」という欲求のほうがきっかけとしては正しいです、はい。
はじめてみたら想像以上にハードな仕事で、ライブではドキドキよりハラハラするし、キャッキャというよりギャーギャー説教ばかりの毎日で、スタート時から半年で10キロやせたけど(一部ではわたしのこの激変を「アイドルダイエット」と呼んでいる)。

「沖縄で男の子のアイドルなんて、やっていけるはずがない」と厳しい意見もあった。
 それは体力的な問題というよりもむしろ、沖縄の女性が男の子に金や時間を費やすことはないという考えが大きかったように思う。
 実際、ホストクラブやメンズバーといった業種は東京などの都会に比べてかなり小規模(しかしオネエチャンが接客してくれるクラブはめちゃ多い)で、県内で成功した例がないということもある。

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 しかし、ふたを開けてみれば、わりと早い時期に次々とイベント出演が決まり、着実にファンの数も増えてきて、予想よりも順調に進んでいる。
 メンバーと一緒に写真が撮影できる「チェキ会」も最初は戸惑いをおぼえたようだが、今ではごく自然に順番を待つ列ができる。
 1枚500円~1000円という県外の相場より安い300円という値段設定もあるが、ひとりで何枚も撮ってくれるファンもいる。

 お気に入りのメンバーと会話し、握手をして一緒に写真を撮るときの女の子たちのうれしそうな表情やステージパフォーマンスを見つめるキラキラとした瞳を見ていると、わたしもパワーをもらえる。
 制服を着た女子中高生が、お小遣いの小銭を握りしめてチェキ券を買ってくれるのを見ていると、うれしくて涙が出そうになる。

 ボーイズアイドルをプロデュースなんかしていると、男尊女卑だとか思われてしまいがちだが、実際は逆で、イケメンに癒やされた女の子たちが、毎日元気に仕事や勉強を頑張ってくれることがわたしのアイドルプロジェクトの大きな目的のひとつ。

 ライブで色とりどりのペンライトが揺れる光景を、グループ結成当時に無理だと決めつけていた人たちに見せたい。

沖縄の女の子はこんなにパワーを持ってるんだって。

でもまだまだこんなもんじゃない。
この世界を回していくのは女なんだから。

 と、強気なのはいいが、齢(よわい)32にして独身彼氏なしの自身の心配もそろそろしなくては……


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この記事のライター

普天間 イオリ

ライター/コラムニスト

普天間 イオリ

中城村出身。東京でファッション誌などの制作に関わり、沖縄へ戻ってからも新聞、雑誌、ウェブなど様々な媒体で記事やコラムを執筆。OTV「ウィン♪ウィン♪」はじめテレビ、ラジオ、雑誌などに多くのレギュラーを抱える他、沖縄唯一のボーイズアイドルグループ「KRAZY BOYZ」のプロデュースも手がける。
http://duffo.ti-da.net/

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